基本理念・活動の柱

課題と願い

近年の国際社会の情勢を分析するとき、特に、次の4点についての取り組みと、取り組み支援を行うことが、当法人の趣旨に則った活動となると考えます。

(1)平和構築

平和を阻む要因はさまざまですが、「無関心」もその要因のひとつです。1990年代初めの冷戦終結は「戦争の世紀」と呼ばれた20世紀の幕引きとして、戦争のない新しい世紀の実現を期待させるものでした。しかし現実には、各地で新たな紛争が勃発し、その紛争は止むことなく続いています。その現実は、特に弱い立場の人びとに、さまざまな苦難を負わせ続けています。

この状況に対して、平和への働きかけを行うのは、国際政治の範疇であり、その主体は、政府であるのはもちろんのことです。しかし、それだけでは、平和が実現するものではありません。世界中のすべての人びとが、苦難の現実にまず関心を持ち、向き合うことから平和構築をめざしていかなければなりません。

私たちは、第一に、苦難の現実を負わせ続けられている当事者に寄り添いながら平和構築にむけて取り組みます。

また、世界の紛争地では、数多くのNGOが国家の利害を超えて活動しています。それらは、現地の人びとと直接に関るとともに、その紛争の背後にある政治的・経済的・文化的要因を指摘するとともに、日本国内にあっては、そのような紛争に加担し助長することのないよう、私たちへの警鐘を鳴らしています。私たちはそのような活動を支え、その活動に学ぶことにより、平和構築に向けて、取り組んでいきます。

(2)貧困問題

世界には貧困にあえぐ人びとが多く存在しています。貧困は、感染症などの疾患や、ジェンダーによる不平等など、さまざまな要因が絡み合いながら複雑な様相を呈しています。

2000年9月、189の国連加盟国が採択した「国連ミレニアム宣言」に基づきまとめられた「ミレニアム開発目標」の第1には、「極度の貧困と飢餓の撲滅」がかかげられています。

貧困と飢餓の撲滅のためには、当事国の努力も必要ですが、先進国の経済政策も大きく変わることが要請されています。

日本の消費社会と途上国の経済状況には強いつながりがあると指摘されていますが、では私たちにできることはなんでしょうか。

まず、私たちが消費している物がどこからどのように届いているのかを知ることが大切です。その上で、途上国の人びとの生活環境が改善されるように、また、適正な利益が還元されるような貿易、つまりフェアトレードが望まれます。

私たちは、経済格差の原因を深く調査・研究した上で、貧困のない公正な社会をつくるための具体的な取り組みをすすめます。

(3)環境問題

今や地球環境の実態は、私たちが考えている以上に、深刻な状況にあります。人間の身体は自然の一部です。そして、人類の活動は、他の動植物や物質とともに環境条件を形成します。その中では、人間だけが格別、他の自然物に対して特権的な地位をもつ根拠はありません。

にもかかわらず、近年の人類の活動は、他の生命活動や生活環境に大きな影響を及ぼし環境破壊の原因になっています。

このような状況の中では、一人ひとりが、すべてのいのちのつながりにめざめ、慈しみの心を持って行動することが大切です。人間にとってのみ快適な環境を追求するのではなく、生物の多様性をそこなわない共生の道を模索する必要があります。そこで、豊かな山川草木と生命活動を支えることから、新しい取り組みをはじめます。

私たちは、環境問題の現状とその文化的側面について学習するとともに、関連する幅広い問題を課題として活動します。

(4)災害救援・復興

人びとの生活から安定と安寧を奪うものに予期せぬ自然災害があります。

地震に津波、そして台風などがさまざまな地域で多くの命を奪い生活の基盤を失わせてきました。そのような国内外の災害に際し、私たちは他の諸団体と協力しながら災害救助・援助活動に従事し、各地での活動を展開していきます。

また、支援が届かない人びとのために活動しているNGOを資金的に応援すると共に、現場に赴くNGOに同行し、そこでの精神的ケアにつとめます。

このような活動を通して、家族などを失い、明日への希望を見いだしえない人びとに寄り添い、苦悩に共感しながら、共に一歩を踏み出す活動を進めます。

 

2008年11月5日

特定非営利活動法人JIPPO

設立代表者 不二川 公勝

ページの先頭へ